解説

本作に登場するのは、老舗の福祉施設(埼玉県坂戸市)、若者が立ち上げた宅老所(千葉県木更津市)、雪が舞う北の地で続くデイサービス(青森県北津軽郡)、そして、東日本大震災直後の介護付有料老人ホーム(岩手県宮古市)、真夏の被災地ではじまった寄り合いサロン(宮城県石巻市)。

映画は、「介護」や「ケア」と呼ばれるいとなみのなかで、利用者と介護スタッフたちがともにつくりあげた“それぞれの居場所”を見つめます。そこでは、「老い」や「死」と向き合うことで培われた、それぞれの“生”への想像力が息づいています。

監督は『ただいま それぞれの居場所』で、自ら理想とする介護を実現しようと施設・事業所を立ち上げた若者たちを描き、平成二十二年度文化庁映画賞「文化記録映画大賞」を受賞した大宮浩一。

人と深く関わることのよろこび。人生最期の時間をともに過ごし、その瞬間に立ち会う若いスタッフたちの葛藤。そして、家族の想い。すべてがないまぜとなって、私たちが今まさに生きている季節を彩りゆたかに映し出していきます。

[登場施設・事業所]

ピープル福祉事業者「元気な亀さん」/埼玉県坂戸市 HP
「花まるデイサービスセンター」/青森県北津軽郡 blog
NPO法人「愛福祉会」/岩手県宮古市
NPO法人「井戸端介護」/千葉県木更津市 HP
お茶っこスペース「ちょこらい」宮城県石巻市

よく観ること、よく聴くこと―― 『選挙』『精神』想田和弘監督が、今日を生き抜くヒントを探る。